睡眠で免疫力UP!!
日本人の睡眠時間は世界と比べると短く
平成29年の「国民健康・栄養調査」
によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満しか取れていない人が
男性 36.1%
女性 42.1%
慢性的な睡眠不足になると、免疫力が低下してしまい体調不良へと繋がってしまいます。
睡眠の役割
睡眠は日中に消耗した体や脳を休め、修復し、成長させ、次の日にまた万全なコンディションで臨めるようメンテナンスを行っているのです。
日中は活動的な交感神経が優位の状態で、夜から睡眠中は副交感神経が優位に切り替わることで、自律神経のバランスを整えます。
また、睡眠中には成長ホルモンが分泌されて、傷付いた細胞を修復したり、疲労を回復させることで体の機能を正常化し、免疫力が維持・強化されているというわけです。
睡眠に大切な3つのリズム
- メラトニンのリズム
- 睡眠と覚醒のリズム
- 深部体温のリズム
1.メラトニンとは
脳の松果体(しょうかたい)と呼ばれる部分から分泌されるホルモンのことで、分泌されると眠たくなり、別名『睡眠ホルモン』とも呼ばれています。
私達のからだに備わっている体内時計は24時間より少し長めです。
朝、太陽の光を浴びることで、脳にある体内時計がリセットされメラトニンの分泌が止まり、活動モードに切り替わります。
メラトニンは目覚めてから14~16時間で再び分泌されます。そして、徐々にメラトニンの分泌が高まり眠たくなってきます。
ここでのポイントは
決まった時間に起きて太陽の光を浴びることです。
そして、このメラトニンには眠りを誘うだけでなく、抗酸化作用によって新陳代謝を促してくれたり、疲労を取ってくれることから、病気の予防や老化防止などにも効果があると考えられています。
注意
メラトニンの分泌は主に光によって調整されています。就寝前に強い光(テレビ・スマートフォンなど)を浴びてしまうと体内時計のリズムを乱れ、寝付きが悪くなってしまいます。
2.睡眠と覚醒のリズム
お昼過ぎに眠たくなることはないですか?
体内時計のリズムでは就寝時刻から約15時間後に眠気がくるようになっています。
そんな時は我慢せず、休むことが大切です。
日本の大手企業や世界の一流企業であるアップルやグーグル、ナイキなども仮眠スペースを設け昼寝を推奨しています。
NASAでも仮眠を取った場合、認知能力が34%上昇し、注意力も54%上がったという実験結果が発表されています。
働き続けて疲れた脳を修復するために、15分程度の短い仮眠を取ることがオススメです。
眠れなければ、目を閉じて脳を休ませるだけでも大丈夫です。
この仮眠は、脳の疲労を回復させるだけでなく、情報を整理して記憶を定着させたり、ストレスを解消して心を健康にする役割もあります。
3.深部体温のリズム
体温と睡眠には深い関係があります。
日中は体が活動モードになっているので、体温も高く保たれていますが、夜になると活動量が減るので体温も下ります。
それ以外にも睡眠自体が体温を下げていると考えられています。
睡眠に入ると、体温の基準値が下がることによって、代謝が下がり、体内で作られる熱量が少なくなるので睡眠自体が体温を下げていると考えられています。
眠りが深くなれば体温も低くなり、この体温の落差が大きいほど眠気が強く、睡眠の質も上がります。
質の良い睡眠
睡眠不足は良くないと分かっていても、忙しく睡眠時間を増やすのはなかなかハードルが高いと感じる人もいると思います。
では、質を上げるのは可能ではないですか?
限られた睡眠時間でも質が良ければ、疲れが取れスッキリ目覚めることが出来ます。
質の良い睡眠は、さきほどの『3つのリズム』が大切で、3つのリズム全てをコントロールすることができると、睡眠の質を保つことができます。
例えば
日頃の睡眠不足を解消しようと、休日にお昼まで寝てしまい、体内時計がリセットされなかった。
脳が休もうとしている時にコーヒーやエナジードリンクなどを飲んで休ませなかった。
体温を下げようとしている時間に、体温を上げるような運動をしたり、熱いおふろに入ったりすると
睡眠の質が下がり
寝付きが悪く、夜中に目が覚めてしまう
寝起きが悪く、体がだるい
睡眠時間は足りているのに頭がボーッとする
など体調不良に繋がってしまいます。
まとめ
毎朝、同じ時間に起きる!
起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びる。
昼間の眠気は我慢せず、短い仮眠を取って脳を休ませる。
夜は、体を休ませる準備をする。
お風呂は40℃以下にして、寝る2時間前までに済ませ体をリラックスさせておくことが、良い睡眠へと繋げてくれます。